1994年の「有馬記念」は過去最高にすごかった
その年の三冠馬『ナリタブライアン』と、〇外だから出走できなかったが、クラシックに出走していれば三冠牝馬間違い無しと言われた女傑『ヒシアマゾン』の一騎打ちである。
結果は『ナリタブライアン』が1着で、『ヒシアマゾン』が2着。
このレースはまさに、主人公とヒロインがワンツーフィニッシュを飾ったわかりやすい王道レースだった。
だが、本当にすごかったのはそこではなくて
このレースが過去最高のレースだと思うところは、脇を固める「名脇馬」達である。
<名脇馬 その1>
まずは、『ミホノブルボン』の三冠を阻止し、『メジロマックイーン』の「天皇賞・春」の三連覇を阻止した「刺客」『ライスシャワー』。
<名脇馬 その2>
つづいて、小学生男子のマラソン大会におけるお調子者戦法「大逃げ」を得意とする人気馬『ツインターボ』。
<名脇馬 その3>
さらに、前年までの「有馬記念」において3年連続3着、元祖善戦マン『ナイスネイチャ』。
と、1994年の「有馬記念」は私にとって垂涎の「名脇馬」達の夢の競演舞台だったのを思い出す。
名脇馬 その4
それだけでも十分楽しいメンバーなのだが、それと「迷脇馬」がもう一頭、いるはずだった。。。
前走の「ジャパンカップ」の出走直前、「鼻血」で競走除外になったこの馬にとって、1994年の「有馬記念」はリベンジを誓い、心に期する思いのレースだったに違いない。
ところが、なんと「蕁麻疹」を発症し、この「有馬記念」までも出走取消しとなった。
さらに、この馬は、2レース連続でGⅠに出走できなかっただけでなく、その次のレース「AJCC(アメリカジョッキークラブカップ)」でもフレグモーネ(外傷から化膿する症状)で出走できなかった。
付け加えると、「フレグモーネ」の「AJCC」から休養明けの次レース「高松宮杯」ではあの女傑『ヒシアマゾン』を破って1着になった。
怪我や病気で体が弱く、その発症タイミングも最悪だった稀代の迷脇馬『マチカネタンホイザ』は、「無事之名馬」の教訓を覆して、人気者であり、間違いなく名馬だった。
1994年の「有馬記念」の動画
YoutubeチャンネルJRA公式チャンネル
より動画引用
見つけた!
さて、今回の「有馬記念」の私の予想はというと、『マチカネタンホイザ』と同じ栗毛で良血で、、、
見つけた!
『バビット』。しかも、この馬、たて髪が白くてかっこいいやつだ(「尾花栗毛」というらしい)。しかも人気もそれほど無く、名脇馬にふさわしい、、、いや、まだ主役も狙える若さだった、ぜひ勝ってほしい。
それと、今回がラストランの『ラッキーライラック』も栗毛で、しかも2年連続「エリザベス女王杯」に勝ってるらしい。娘にこの『ラッキーライラック』をお勧めしたのだが、「なんか違う」と見事に一蹴、あっさり却下されてしまった。
真っ黒でかっこいいからという理由で、娘の予想は『クロノジェネシス』。
さては、当てに来たな!と正直思った。そして『バビット』の勝利の暁には、守りに入ったら負けだぞ!と指導する予定だった。
それはそれとして、『クロノジェネシス』は芦毛だからそのうち白くなるのは内緒にしておこう。
というわけで、今回の私の予想は『バビット』、娘の予想は『クロノジェネシス』。
レース展開は?
レース展開の予想は、前走「菊花賞」の先行策で失敗した『バビット』は今回は絶対に逃げたい構え。『バビット』と同じく逃げ馬で格上とみられている『キセキ』もこのレースがラストランということなので、絶対にハナは譲らないだろうからハイペースになるだろうという予想。
だが、スタートで『キセキ』が出遅れた。同じ逃げ馬の『バビット』にとってはお誂え向き、逃げ馬の世代交代の瞬間を見たと思った。
最後のレースである『キセキ』にとっては残念だが、逃げ馬の出遅れは致命的だ。
そんな逃げ馬の先輩の想いを受け継ぎ、『バビット』は最内省エネコースを走り、スローペースの逃げ馬有利な展開で折り合いも悪くないように見えた。
だが、スローペースを察した有力馬達の早めの仕掛け、「バビット、早く~、そのまま~!」と久しぶりにテレビの前で声だしてしまった。そして、あっさり交わされて馬群に沈んだ。
それも逃げ馬を応援する楽しさだから仕方がない。それと『バビット』という推し馬を見つけたのは収穫だった。
結果は?
勝ったのは1番人気で娘の予想馬『クロノジェネシス』、2着はこのレースで引退予定の牝馬『サラキア』、どちらも外から末脚が伸びていい競馬だった。
攻めても負ける、守っても負ける私自身が嫌になる。悔しいが、また負けた。
娘との対戦成績はこれで、0勝3敗2分。来年は本気だすからな。
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